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沿 革

スクールカウンセリング推進協議会の設立

 「学校教育に役立つ子どもたちの発達課題を解き,成長を援助するスクールカウンセリングをめざす」という同じ志をもつ6資格の認定機関と,その母体である9学会・団体が,「緩やかな連合というコンセプトを共有しながら活動しよう」ということで,2009年5月25日「スクールカウンセリング推進協議会」が設立された。発起人は國分康孝である。

「スクールカウンセリング推進協議会設立趣旨」

 学校教育に役立つ「子どもたちの発達課題を解き成長を援助するスクールカウンセリング」を,有効に機能させるために参加団体が協力する。発達課題とは,子どもたちの①学業,②人格形成・社会性,③進路,④健康面の発達を指す。これらに対して,すでに発生した問題に対する個別面接だけでなく,予防・開発的に,教室での集団指導や学校組織でのチーム対応,教師へのコンサルテーションなど多様な方法を用いて,学校教育の充実に資することをめざす。

 多くの議題の中で,「平成21年スクールカウンセラー等活用事業実施要領案」(「準ずる者」の除去などスクールカウンセラー任用の問題点)と,「学校教育法の一部を改正する案(民主党ガイダンスカウンセラー法案)」(学校教育法28条第2項「栄養教諭」の下に「専門相談員」を置き,児童の心理相談・進路相談に応じ,指導助言を行う。という趣旨の法案)への対応が論議された。
 以後,行政や立法機関,また関連機関へのスクールカウンセラーへの改善要望活動は,すべてスクールカウンセリング推進協議会を通じて行われるようになった。

ガイダンスカウンセラー資格の創設と認定

 2010年1月13日,文部科学省児童生徒課・岸田 個人名につき,トルツメか 室長との話し合いで,「スクールカウンセラーに関する諸問題を解決(とくに「準ずる者」の記述を替えること)するためには,6資格がばらばらに対応していたのでは弱い。①準ずる者に係る資格を一つにする。②カリキュラムに共通性をもたせる。③認定の方法を定める」との助言を受けた。
 そこで,それぞれの資格の特色を生かしながら共通点をまとめ,SC推進協議会として一つの資格が作れないかという協議が始まり,統一名称として「ガイダンスカウンセラー(GC)」が採用された。そして,ガイダンスカウンセラーについて,その時点では次のように定義づけた。

「ガイダンスカウンセラーとは」

 ガイダンスカウンセラーとは,児童生徒の学業,人格形成,社会性,進路,健康面の発達に関して,高度の専門的な知識・技術を有し,すべての児童生徒を対象とする一時的援助,苦難が始まった児童生徒を対象とする二次的援助,特別な援助ニーズのある児童生徒を対象とする三次的援助を,チームリーダー(コーディネーター)として行うことができる。

ちなみに現在の定義は以下のものである。

「ガイダンスカウンセラーの基本姿勢」

 すべての子どもが主要な発達課題(学業面,進路面,人格・社会面,健康面)を最大限に達成して,自分らしく,また,社会で有用な人として生きることができるよう支援するカウンセリングを推進する。

 2010年4月7日,文部科学省児童生徒課・岸田室長と國分康孝代表・石隈利紀・村主典英がスクールカウンセラーの資格に関する会合をもち,次の4点について合意した。
1.資格をベースに,新たな資格「ガイダンスカウンセラー」を創設する。
2.ガイダンスカウンセラーに共通した能力と領域を次のように確定する。
3.ガイダンスカウンセラーは,各団体が推薦した資格所有者を対象に,スクールカウンセリング推進協議会が認定審査する。
4.文書「スクールカウンセラーの資格に関する要望について」の2の部分に臨床発達心理士を加える。
 以後,各学会は下記の「4能力3領域」を設定し,学習するためのカリキュラムの作成,資格認定方法,資格取得後の研修,スーパービジョンの方法など研究を進めた。

「ガイダンスカウンセラーの能力と領域」

 次の4つの能力を6資格は共通能力とする。
1.個別対応
2.グループ対応
3.アセスメント
4.コーディネーション(コンサルテーション,チーム支援,外部連携)
 次の3つの領域を6資格は共通領域とする。
1.幼児・児童・生徒
2.学校・保護者
3.危機介入

 また,第9回協議会(2010年6月21日)において,ガイダンスカウンセラー資格審査規定が提案され,各学会にも検討を依頼した。
 その提案は,第11回協議会(2010年9月27日)で承認され,第12回協議会(2010年11月11日)において各学会も承認し,第1回認定委員会が2011年3月25日に下表の委員で発足した。
 そして,第3回認定委員会(2011年9月22日)において,

「認定委員会組織」

委員長:河野義章
WG1:移行措置
WG2:試験問題①(選択・論文)新井邦次郎,木村周,八並光俊,清水勇,日野宣千,臨床発達心理士会
WG3:試験問題②(実技・面接)山崎洋史,有村久春,池場望,片野智治,品田笑子
WG4:試験環境(総務):河野義章,岸俊彦

のように分担組織も決まり,2種の方法(資格1:試験による資格希望者,資格2:各学会の資格所有者でGCを希望する人・経過措置者)で,ガイダンスカウンセラーの資格認定試験受験の呼びかけを開始した。

「ガイダンスカウンセラー資格認定試験呼びかけ文」

 学校教育に役立つ「子どもたちの発達課題を解き,成長を援助するスクールカウンセリング」を有効に機能させるために参加団体が協力してガイダンスカウンセラーの資格認定試験を実施します。
 発達課題とは,子どもたちの①学業面,②進路面,③人格形成面,④社会性の育成面,⑤健康面の発達を指します。これらに対して,すでに発生した問題に対する個別面接だけでなく,予防・開発的に教室での集団指導や学校組織でのチーム対応,教師へのコンサルテーションなど多様な方法を用いて,学校教育の充実に資することをめざしています。

 2011年12月26日より,経過措置受験希望者の書類審査を開始した。経過措置によらない第1回資格認定試験は,2012年,1次試験を10月14日,2次試験を12月2日に実施した。

スクールカウンセリング推進協議会の法人化

 一般社団法人として法人化をめざし,2014年7月に構成団体の代表者に説明を開始し,各団体に下記の観点から検討を依頼し了解を取った。
○法人化の趣旨
① 推進協の社会的評価度を獲得する(文部科学省,地方自治体ほかに対して)
② 下記の3つの実現を図る活動体
・SCの公正・公平な採用を文部科学省や地方自治体に働きかける
・カウンセラーの常勤職化(仮称:指導相談教諭)を文部科学省に働きかける
・ガイダンスカウンセラーの資格を認定し広める
 以下は,法人化に向けての趣意書である。

「『スクールカウンセリング推進協議会』の
法人化(一般社団法人)にあたっての趣意書」

2015 年2月27 日

 学校教育の主たる内容は学習指導と生徒指導である。ところが教員は担当教科については専門教育を受けているが,「居場所のある学級づくり」「ふれあいのある人間関係」「学習意欲の高まるキャリア教育」「問題行動への対応」「通常学級における支援教育」など生徒指導の分野については,教科教育ほどにはプロフェッショナルとは言いがたいのが実情である。
 そこで,学校教育に役立つ「子どもたちの発達課題を解き成長を援助するスクールカウンセリング」を有効に機能させるために,カウンセリング関係の資格認定6団体を含む9団体が協議して「スクールカウンセリング推進協議会」を平成21 年(2009年)5月に立ち上げた。ここでいう発達課題とは,子どもたちの①学業,②進路,③人格形成・社会性,④健康面の発達をさす。これらに対してすでに発生した問題に対する個別面接だけでなく,予防・開発的に,教室での集団指導や学校組織でのチーム対応,教師へのコンサルテーションなど多様な方法を用いて学校カウンセリングの充実をめざしている。
 これまで任意の団体として約6年間,「スクールカウンセリング推進協議会」は,文部科学省や都道府県・政令指定都市の教育委員会に対し,スクールカウンセラーの差別なき採用と待遇を求めて運動を行ってきた。埼玉県やさいたま市など一部において運動の成果は現れているものの,まだ全国的には差別が続いている。そこに任意団体としての限界があるのも事実である。このたび,法人格を得て本協議会の社会的評価を高めることにより,任意団体の限界を突き破りスクールカウンセラーの差別の改善に前進し,ガイダンスカウンセラー資格や構成団体の資格の質や量の向上にいっそう取り組む。さらに中・長期的目標として,カウンセリングに加えコーディネーターの資質を備えた,道徳教育および生徒指導・進路指導を計画的に推進する核となる,スクールカウンセリングの常勤教諭(仮称「相談指導教諭」)の創設に力を注ぐものである。

○名称案
 「一般社団法人日本スクールカウンセリング推進協議会」。認定資格「ガイダンスカウンセラー」の名前を冠した「日本ガイダンスカウンセラー協会」の案もあったが,従来のスクールカウンセリング推進協議会を踏襲する。
○組織を1つとする
 推進協の認定資格「ガイダンスカウンセラー」の会を推進協とは別の組織として設けずに,推進協の中に置く。
○その他
 資金のあり方,定款案の検討,支部のあり方も含めて検討を進めた結果,2015(平成27)年4月1日法人登記,4月15日設立総会を開催した。